こんにちは、トラログです。
今回は、私がワインエキスパート2次試験合格に向けて取り組んだ学習方法と、合格のための考え方について、ご紹介します。
独学でワインエキスパート突破を目指す方にとって、参考になれば幸いです。
ワインエキスパート2次試験の学習方法
私が、ワインエキスパート2次試験対策としておこなった学習方法を紹介します。
勉強期間は1次試験合格から2次試験までの約2ヶ月間です。
大まかに下記3つのことをやりました。
インプット
- 知識をつける
- 実際に飲んで品種の特徴を覚える
アウトプット
- ブラインドで比較テイスティングをする
それぞれの項目について詳しく説明していきます。
インプット 知識をつける
知識のインプットとして、試験対策の考え方や、テイスティングコメントの選び方、品種の特徴などを学びました。
教材は、下記3つです。
- 富田葉子『富田葉子のテイスティング虎の巻』
- ソムリエ佐々木健太氏のYouTube動画「佐々木メソッド」
- ワイン受験.com
富田葉子『富田葉子のテイスティング虎の巻』
まず、富田葉子『富田葉子のテイスティング虎の巻』をざっくり読みました。
本書には、試験そのものの情報が詳しく書かれていたので、最初の一冊として手に取ってよかったと思います。
また、赤・白・ロゼ・酒精強化ワイン・ワイン以外のお酒の特徴が分かりやすくまとめられていて、とても役立ちました。
特に、香りをビジュアルで表記していて、直感的に覚えやすいのがよかったです。グラスの中にりんごやお花、スパイスが入っているという表現、独特ですが分かりやすいです。
さらに、それぞれの品種のワインの参考テイスティングコメントも掲載されています。
これ結構大事で、「この品種だと、どんなコメントになるのが正解になるのか」を知れるのはとっても便利でした。
そして、試験対策的な視点もきちんと意識されている点もよかったです。
受験生にとっては、落ちないことが最優先なので、困った時のお助けアイテム的なものとして、無難なテイスティングコメント例というのは、すごくありがたい存在だと思います。
また、試験当日の臨みかたのアドバイスといった、ページも心強い存在なのではないでしょうか。独学勢は試験本番の雰囲気など、情報が少ないので、貴重だと思います。
買って損は絶対にない参考書だと思いますので、電子書籍ですが、ぜひ試してみてください。
YouTube動画「佐々木メソッド」
独学勢にとって、YouTubeは強い味方です。その中でも圧倒的に役に立ったのは、「佐々木メソッド」でした。
特に、「品種当てゲームに走らない」「ワインの特徴を捉えて分類する」「出題の意図を意識する」といった考え方が非常に参考になります。
また、受験の鉄則である傾向と対策という考え方を意識した解説となっており、自分にとっては一番すんなり入ってくる感覚がありました。
そのため、試験本番は基本的に、佐々木メソッドの考え方をベースに解答を作成しました。
ちなみに、佐々木メソッドを学習する際には一点だけ注意点があります。それは、「公開されているすべての動画を学習すること」です。
佐々木メソッドの基礎編という1時間程度の動画がありますが、それでは網羅されていない項目が、各品種のエアーテイスティング動画で補足して説明されています。
すべて見ないと、佐々木メソッドを網羅できないので、注意した方がいいです。
学習する側としては、基礎編の動画で全部説明してくれた方がありがたいですが、どちらにせよエアーテイスティング動画を見ないと学びきれないので、頑張って全部見てください。
ワイン受験.com
ワイン受験.comには1次試験の時からずっとお世話になっていました。
2次試験対策講座という形で、2次試験では何が問われ、どのように対策すべきかというところから、順を追って解説されています。試験の特徴や戦略がとても詳しく記載されており、独学勢にはありがたい存在でした。
また、試験対策用のテイスティングの考え方についても学ぶことができます。
そして、このワイン受験.comは独学前提での勉強方法を教えてくれます。私は、ワインの小瓶詰め替え法もここで学びました。
小瓶詰め替え法は別記事で詳細に解説していますので、そちらをご覧ください。
インプット 実際に飲んで品種の特徴を覚える
知識のインプットと並行して、実際にワインを飲んで、五感を使って脳と体にワインをインプットしていきました。
実際に飲むと、知識として学んだ各品種のワインの特徴を自分の中に落とし込むことができ、より記憶が定着していきます。
私の場合は、試験対策や記憶定着のために、それぞれのワインを飲む際に必ずコメントシートを使ってメモするようにしていました。
分析的にワインを観察・評価するという練習と、知識を実際のワインと併せ込んでいく作業として最適だと思いますので、おすすめです。
また、試験前に自分のコメントシートを見返すことで、お守り代わりにもなると思いますので、やっておくといいと思います。
さらに、複数のワインを比較しながらテイスティングすると、個々のワインの特徴をさらに掴みやすくなるので積極的に行うようにしていました。
ちなみに、飲むワインは小瓶詰め替え法を用いて保存するようにしていました。
人間の記憶はとても曖昧なもので、一度飲んだ程度では覚えられないので、小瓶に詰め替えて何度も復習するのが良いと思います。私は、カベルネ・ソーヴィニヨンを何回も間違えていました。
比較テイスティングをする時にも小瓶詰め替えは役に立ちますので、ワインエキスパート2時試験を受ける人には必須のテクニックだと思います。
アウトプット ブラインドで比較テイスティング
アウトプットとしては、ブラインドテイスティングをして、コメントシートに記入し、品種を予想する練習をしていました。
ポイントは、実際の試験を念頭に置いて、時間を測ることと、出題するワインの数を赤2種類、白2種類にすることです。
ただ、私はお酒にそこまで強くないので、赤の日と白の日に分けて、2種類のブラインドテイスティングをほぼ毎日おこなうようにしていました。
また、私の場合は家の人に出題をしてもらうようにしていました。そうすることで、完全にブラインドにすることができます。
とても面白かったのは、家の人も注いで出題するうちに、少しずつそれぞれの品種の特徴を覚えてきて、問題のレベルがどんどん難化していったことでした。
最初は、単純に違う品種を2種類選んでいる感じでしたが、途中から明らかに似ている系統のワインが並んでいたり、過去に私が自信を持って解答できなかった品種が頻出したりするようになって、出題者として結構楽しんでいるようでした。
過去自分が飲んだことがあるワインのはずなのに、何度も外して凹むこともありましたが、分析的にワインをテイスティングする練習が積めれば問題ないと思います。
ワインエキスパート2次試験に合格するテイスティング
私が、ワインエキスパートに2次試験に合格して実感したのは、試験対策用のテイスティングというのが存在し、それさえできれば合格できるということです。
これは、「佐々木メソッド」でも紹介されていた考え方ですが、私自身があれだけ品種や産地を外したのに合格していたことを踏まえて、より実感しました。
その試験対策用のテイスティングとは、「教科書的なテイスティング」です。
より詳しく言えば、「ソムリエ協会が正解に選びやすいコメントの中から、そのワインの特徴を大まかに表すコメントを選んでいく」ということです。
ワインエキスパート試験は、資格試験なので、受験者の目的は合格です。
試験なので、オリジナリティのあるコメントや、個人の感想を披露するのではなく、正解にどれだけ近づけるかが大事だと思います。
なので、上記の考え方で学習すると自ずと合格に近づけると思います。
そして、合格後にオリジナリティのあるコメントや、個人の感想を披露することができるようになれば、最高なのかなと思っている今日この頃、私もそうなれればいいなと思っております。
ワインエキスパート合格は第一歩!
今回は、ワインエキスパート2次試験合格のための勉強方法、考え方についてご紹介しました。
来年以降の受験を考えている人や、これから試験対策を始めようと思っている方の役に立てたら幸いです。
ワインエキスパートの2次試験対策を通じて、たくさんの種類のワインをテイスティングできたことは、自分にとってとても良い経験になったと思います。
普段の私は、お気に入りができると、そこから冒険しなくなってしまうのですが、試験対策という名目で強制的に冒険がスタートできたので、すごく楽しかったです。
また、先日、合格祝いとして、ワイン仲間がホームパーティを開いてくれて、美味しいボルドーワインをごちそうしてくれました。
仲の良い人と楽しくおしゃべりしながらワインを飲むのって、すごく幸せな時間なんですね。
試験対策していた頃の分析的なテイスティングとは、別方向の楽しさなんだと実感しました。
ワインエキスパート合格は第一歩、これからの人生、自分の大事な人たちとの時間に合わせて、ぴったりのワインを添えられるようになりたいなと思います。
早くバッジ届かないかな…。
ではまた。
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