こんにちは。トラログです。
1つ前の記事でワインエキスパート1次試験に合格した体験記を紹介しました。
今回は、3ヶ月で1次試験を突破した具体的な独学勉強法をご紹介したいと思います。来年以降、受験される方のご参考になれば幸いです。
他のジャンルの勉強でも暗記がものを言う試験であれば、共通点があると思いますので、是非最後まで読んでみてください。
ワインエキスパート1次試験の勉強法を紹介する前に…
最初にお伝えしたいのは、ワインエキスパートの1次試験は暗記が命です。覚えるべきところを確実に覚えていれば受かる試験です。
それを念頭に置いた勉強方法だと思ってご覧いただくといいかと思います。
これから、私が3ヶ月の勉強期間で行ってきた具体的な勉強方法を、下記3つのポイントに分けて説明していきます。
- 情報収集
- インプット
- アウトプット
最後に使用した教材の紹介もさせていただきます。
ワインエキスパート1次試験について情報収集
まず最初に、試験について情報を集めます。
孫子も「彼を知り己を知れば百戦殆からず」と言ったように、敵を知ることが重要です。
今回の試験は4択形式の120問、制限時間は70分、CBT方式です。
合格の目安は6割強〜7割、出題傾向はフランスをはじめとした旧世界のメジャー産地、アメリカやチリといった新世界、日本、各種概論やチーズで大半をカバーでき、マイナー産地は各国1問出るか出ないかという分析が各所でされていました。
私は、収集した情報から、勉強する単元を下記のように定めました。
- 旧世界
- フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ドイツ
- 新世界
- アメリカ、アルゼンチン、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、日本
- 産地以外
- ワイン概論、酒類飲料概論、日本酒・焼酎、テイスティング、チーズ、ワインの購入・保管・熟成・販売、ソムリエの職責とサービス実技
このように、試験の傾向を把握し、「合格点」を獲得するために、勉強する内容を、対策にかけられる時間と天秤にかけながら決めることが、「戦略を立てる」ということだと思います。
インプット
インプットは基本的に下記の流れで進めていました。
- YouTubeで概要を掴む
- 教本や参考書を読んで、知識を補完
- 問題集で暗記
YouTubeで概要を掴む
まずYouTubeの動画で各単元の概要を掴みます。
目的は、暗記を効率的に進めるために概要を掴んで、下地を作っておくことです。YouTube動画は尺の関係もあって、良くも悪くも内容が端折られているので、概要を掴むのにはぴったりです。
私は、Sommelier For Freeというチャンネルの動画を基本的に利用していました。
教本や参考書を読んで、知識を補完
次にソムリエ教本や参考書で、YouTubeで端折られていたところなどを中心に補完していきます。ただし、ここでも内容を完璧に覚えようとしなくてOKです。
私は杉山明日香『受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座』という参考書をメインにつかっていました。概要を掴むための参考書という位置付けで使用するには最高の教材です。
問題集で暗記
最後に問題集を用いて暗記をしていきます。細かいことは考えず、問題とその答えを暗記していきます。
私は、「2ページ進んで1ページ戻る」を繰り返す形で、暗記を進めました。これは、復習の回数を強制的に増やす工夫です。暗記は復習の回数とタイミングが大事なので、覚えたての忘れやすいタイミングで復習ができるこの方式を採用しています。
ちなみに、復習の最適なタイミングは忘れたころだそうです。思い出すという作業が脳に記憶を定着させる鍵とのことで、アウトプットではそのタイミングも意識していました。
私が使用した問題集は藤代浩之 藤代美穂『覚えやすく、学びやすい、ソムリエ試験対策問題集 2022年度版』です。見開きで左のページに問題、右ページに解答と解説が書いてあるので、解答・解説が別冊になっている問題集よりも、私の勉強法にマッチしていました。
アウトプット
アウトプットとして、主に行っていたのは下記2つです。
- 暗記した問題集の周回
- 模試
暗記した問題集の周回
主に平日は、暗記した問題集を解説しながら解きます。教材は、暗記に用いた『覚えやすく、学びやすい、ソムリエ試験対策問題集 2022年度版』です。
インプットの段階では、単純に答えを暗記していましたが、アウトプットの段階では、問題について声に出して解説しながら解きます。ポイントは、自分がワインスクールの講師になったつもりで、受験生に授業をするように解説すること。
解説しながら解くメリットは、周辺の知識が自然に覚えられることです。問題の意図を汲み取り、覚えるべきポイントを把握し、他の選択肢が間違いである理由を論理的に説明するという、問題の解説のプロセスの中で自然に知識が身についてきます。
また、すでに覚えた内容とリンクさせながら、関連事項を学習することができるので、労力を抑えて効率よく知識を増やすことができます。ちなみに、メンタリストDaiGo『超効率勉強法』でも、解説しながらの学習は、学習効果が高まる、科学的に正しい勉強法として紹介されていました。
模試
そして、休日は模試を解きます。模試はワイン受験.comのものを利用しました。
先ほどの孫子の言葉、「彼を知り己を知れば百戦殆からず」の「己を知れば」の部分はここにあたります。模試を解き、答え合わせをすると、点数とともに、自分が間違えた部分がわかります。つまり、自分の弱点を知ることができるわけです。
大前提として、模試は解いたら終わりではなく、解き直しが必須です。受験を一度でも経験していれば、どこかで聞いたことがあると思います。
私は、自分が勉強すると決めた単元について、間違えた問題とたまたま正解していた問題を抽出し、間違えた理由を考え、それらの問題を解説できるように足りなかった知識を覚えるようにしていました。
ちなみに、勉強していない単元については、時間の無駄になるので、潔く飛ばしていいと思います。
また、特に間違いが多かった単元に関しては、YouTubeや参考書で再度インプットし、問題集で重点的にアウトプットして、補強します。
試験勉強では得意を伸ばすより、苦手をなくす方が点数を伸ばす方が重要です。90点を100点にするより、20点を50点にする方が、クリアすべき問題のレベルが低いのは明らかですよね。
ワインエキスパート1次試験対策で使用した教材
上記の勉強法を実践していく上で使用した教材下記4点を参考として紹介させていただきます。
- Sommelier For FreeのYouTube動画
- 杉山明日香『受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座』
- 藤代浩之 藤代美穂『覚えやすく、学びやすい、ソムリエ試験対策問題集 2022年度版』
- ワイン受験.com
Sommelier For FreeのYouTube動画
ソムリエ試験対策を目的とした動画構成で、各単元の導入にはもってこいの動画ばかりです。
シリーズが2種類あって、小林講師のシリーズは初心者向けでわかりやすさ重視、信国講師のシリーズは試験対策重視というイメージで、使い分けるといいかも知れません。
杉山明日香『受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座』
この参考書は、わかりやすく読みやすい文章で、各単元の重要ポイントに絞って記述されているため、勉強しやすいと思います。
ただし、覚えることに適したレイアウトになっていないので、この本で赤シートを使った暗記はかなり厳しいと感じます。
あくまで、概要を掴むための参考書という位置付けで使用するのがいいと思います。
2023年版が出ていますね!
藤代浩之 藤代美穂『覚えやすく、学びやすい、ソムリエ試験対策問題集 2022年度版』
見開きで左のページに問題、右ページに解答と解説が書いてあるので、インプットにもアウトプットにも使いやすいと思います。
解答・解説が別冊になっている問題集よりも、私の勉強法にマッチしているので、個人的には好きです。
こちらも2023年版が発売されていますね!
ワイン受験.com
ワイン受験.comは、情報収集と模試のために利用していました。
試験についての研究が充実していて、傾向と対策を練る上で有益な情報が揃っています。模試も偏差値測定が可能で非常に実用的なものとなっています。
私は、あまり利用していませんでしたが、各単元の問題集や講座もあり、ワイン受験.comのみを使って、合格をしましたという体験談も複数見つけました。
ワインエキスパート1次試験合格には戦略が大事
世の中には、様々な試験がありますが、共通して言えることは、試験合格に最も重要なのは、それぞれの試験について研究し、それに合わせた正しい戦略を考えていくことだと思います。
どんなに頑張って歩いても、ゴールまでの道筋が間違っていたら、いつまで経ってもゴールに辿り着けないということです。
今回紹介した勉強法は、全ての人の合格を保証するものではありません。しかし、少なくとも時間が限られていた私にとっては最良の戦略であったと思うし、似た境遇の多くの人の参考になるものだと思います。
暗記重視の試験を控えている多くの人の参考になれば幸いです。
ではまた。
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